歩物語:横浜三塔に願いを2
再び物語風にブログを綴ってみる歩物語に挑戦しています(まだまだ試行中です)
前の記事「歩物語:横浜三塔に願いを1」
から続いています
写真は本物(コース通りに歩けます)、文章はほぼノンフィクションです(たまにフィクションあり)。【】で表される部分は未来の私からのツッコミです^^
今回は駅からハイキング「願いを込めて歩こう!横浜三塔物語!」を題材に記事にしています。だから副題は『ハートを間違えないで』です^^;
では本編開始です
☆ ★ ☆ ★ ☆
平日の午前中でもイセザキ・モールの人通りは多い。
さすがにイセザキ・モールは食事などで何回も来ているので、目新しいものはなかなか見つからない。
マップを見るとワンポイントスポットとして何か書かれている。
『火伏の神輿か、面白そうだな』
JRAの建物はなぜか立派な気がする。
『CMで採用している俳優さんも凄い人達ばかりだし、儲かってるんだろうな』
かといって、自分自身は競馬をやろうとは思わない。場外馬券売り場にいる人達って、なぜか好きになれないし、殺気だっている気がする。
競馬には鬼が住んでいるのかもしれない。ちゃんと豆まきしているのかな。
中に入ると立派な神輿がガラスケースの中に飾られている。
『大正天皇即位記念で作られたのか。高村光雲先生って上野の西郷さん作った方なんだ』
驚くことが多い。完成した大正12年は関東大震災の年。関東大震災や横浜大空襲でも被害を受けなかったのは、やはり神様に守られているからなのだろうか。
横浜三塔にも通じる何かを感じる。大難を乗り切ったものには何か神懸かりなものが宿っていると考えてしまうのは人間の性なのだろうか。
イセザキ・モールを歩いて行く。関内駅に近づくにつれて、さらに人が増えたような気がする。
ABC-MARTの前辺り、道端の樹がなぜか気になる。
違和感を感じて近づいてみると、根元に金属が埋まっている。どうやら昔あった木の支えみたいなものを覆い隠すように成長してしまったように見える。
『この目は悪戯描きだな』
下の金属の部分を口に見立てて、目を描いたようだ。グロテスクさを増している。夜中には動き出しそうだ。
道端には宝箱を加えた恐竜もいる。
『買い取りというより、奪い取られそうな雰囲気だな』
イセザキ・モールの入口「ウェルカムゲート」が見えてきた。いつ見ても素敵な建造物である。確か東京オリンピックで聖火リレーのランナーをむかえるために作られ、現在は5代目だったはず。
『次の東京オリンピックで作り替えられてしまうのだろうか』
少し楽しみなような、このままの姿を止めてほしいような複雑な気持ち。
イセザキ・モールを出て、吉田橋を渡る。右側から行くか、左側から行くか少し悩んだが、左側から行くことにする。
『今日は吉田橋関門跡の史跡はスルーだな』
関内は馬車道側、関外は伊勢崎町側とした、関内の名前の由来となった場所である。
橋の左側を進んだ先にある『鉄の橋』と『ブラントンと横浜』の説明碑。いずれも横浜近代化の大恩人ブラントン氏のようだが、顔のレリーフが左右逆向きになっているようだ。前回歩いた時は気づかなかった。
JR線の高架を過ぎて、馬車道に入る。
駅からハイキングからの参加者らしき人が脇目も振らずにまっすぐ歩いて行く。
『馬車道にはいろいろな史跡があるのに勿体ないな』
近代街路樹発祥之地の碑、太陽の母子像(アイスクリーム発祥の碑)、日本で最初のガス灯の碑などいろいろな発祥の地なのに、ただ通り抜けてしまうだけなのは本当に残念だ。
『もう少しマップ工夫してあげようよ、JR東日本さん』
聞こえるわけでもないのだが、思わずつぶやいてしまう。
『そう言えば、ここのレリーフは撮影していなかった』
ふと思い出し、日本で最初のガス灯の碑のところにある壁面レリーフを眺める。明治末期の馬車道を写したものらしい。昔ながらの並木道に電線とガス灯、時代が変わっていく様子をまざまざと映し出している。
マップを見てみるとガス灯の話は書かれている。
『でもガス灯も位置を知らずに探すのは無理があるし・・・』
もう少し情報を追加してあれば、初めて馬車道を歩く参加者の人もいろいろと楽しめるのにと思ってしまう。
『やっぱりちょっと残念だよ、JR東日本さん』
目の前に「とんかつ さくら」の看板が見えてきた。
馬車道まつりに時に食べた、ここのヒレカツサンドは美味しかった。目に浮かぶ肉厚さ。
もう一度食べたいと思い、店頭を覗くと、まだ準備中だった。う~ん残念だ。
写真師、何度見ても格好いい響きである。路上観察師という言葉はこの碑にヒントを得ているので、実は路上観察師発祥の碑でもある。
数人の人が写真を撮っていたので、なぜか神奈川県立歴史博物館の写真を撮影してしまった。そんな自分に思わず苦笑する。
馬車道も終わり、マップではこのまま直進し万国橋を渡るコースになっている。
横浜第二合同庁舎の前を通りすぎ、少し進むと角に「牛鍋」と看板が出ている。
『牛鍋、文明開化っぽい』
値段を見たが、とても私の財布では入れそうもなかった。歴史のありそうなお店はなかなか敷居が高い。
万国橋のところに「エレベーターをご利用の方へ」と説明があり、こちら側にはサークルウォーク(円形の歩道橋)のエレベーターがないので迂回した方がよいと書かれている。
『ものすごく親切な説明書きだ。でもここでこれに気づく人はいるのだろうか?』
多くの人はサークルウォークの下で気づくような気がする。
万国橋の上から、ようやくクイーンが見える。イセザキ・モール、馬車道と歩いてきて、すっかり忘れそうだったが今日は横浜三塔を眺める散策だ。
ワールドポーターズ横浜の手前で音楽が聞こえる。時計が11時を知らせている。最後の方で「カッコウ、カッコウ」と聞こえたので、曲は童謡・静かな湖畔だったような気がする。
聞き違いかもしれないが、海沿いでなぜ湖畔と考えてしまう。
マップはサークルウォークまで行かずに、手前の横断歩道を渡ったら右折するようになっている。
『なんか人が増えてきた・・・』
赤レンガ倉庫に向かっているので人が多くなるのもわかるのだが、平日にしては多いような気がする。
公園部分に入れないようにする緑の策が続いている。通常なら入れるはずの場所を小さなプランターが「ここは通さないわよ」と訴えるかのように塞いでいる。
『よこはまフェア? なんだろう?』
とりあえず3月末までは入れないようだ。何が出来るのか春になったら確認に来てみよう。
赤レンガ倉庫に向かう横断歩道の向こうに行列が見える。すごい人数だ。
『こんなに並ぶなんて、何かやってるのか?』
『横浜ストロベリーフェスティバル2017?!』
冬にいろんなところで行われるイチゴイベントの赤レンガ倉庫版だ。
『確かに美味しそうだけど、ここまで並んでまで食べたいのか?』
いや、やっぱりそこまではしたくない。元々人ごみ苦手だし・・・。
赤レンガ倉庫とフェア会場の間の狭い道を通って、赤レンガパークに向かう。
通り抜けると一気に開放感が広がる。晴れているし人も少ないし、気持ちがいい。
大さん橋国際ターミナルに豪華客船が停まっていないことを確認して安心する。
『停まってると、あそこから横浜三塔見ないからな』
海沿いを歩いて、ようやく最初のビューポイントに到着する。歩き始めてから1時間15分でやっと1つ目だと思うと少し苦笑してしまう。
横浜三塔の方を向いて願い事をする。
なぜか手を合わせてしまった自分に照れ隠し笑い。
『クイーンがビルのガラスに映って、ここからは横浜四塔だな』
(続く)
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本日も長い記事を読んで頂き、ありがとうございました
2記事目の最後にようやく最初のビューポイントに到達しました^^
そういえば、この記事の中では未来の私からツッコミがなかったですね
これから大さん橋国際ターミナルに向かうのですが、その前に少しおせっかいをしてしまいます。次の記事
に続きます
※御礼
いつも読んでくださり、はてなスターやコメントなどありがとうございます
ものすごく励みになっております。これからもよろしくお願いします